落ち葉散る冬。

この季節が訪れる度、懐かしく感じる。








「紫織ー、パン買わんでいいん?」








校庭にある木をボケッと見ていた私は親友の声にハッとして。

直ぐに駆け出し購買に向かってパンを買った。









「なぁなぁ」


「なにーっ?」


「何か考え事?」


「えっ?!なんで?」


「ぼーっとしてたから」








そう言いながらベンチに座り、パンをもぐもぐ食べるゆい。




明るい髪にギャルちっくな化粧。

でも中身は白虎連合二代目総長。




龍くんが好きになるのもわかる。

めっちゃ可愛いもん。








冬は結構好き。

だってそれは、











「昔を思い出すなーって」











ゆいを初めて見た季節だから。












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