「っ…」



カッターが肌に食い込んだ。



その瞬間。


真っ赤な綺麗な血が手首から滴り落ちた。



「血…こんなに綺麗だったんだ…」



いまのあたしには真っ赤な血も綺麗に思えた。



あたしはその真っ赤な血をもっと見たくて、


気づけば何回も何回も手首を切っていた。



「あ…」



気づけば床も血で真っ赤になった。


その床を見て正気に戻った。



「あたし…なにやってんだろ…」