蓮士side


「あれっ?侑希さんはどうしたんスか?」



城に着くと、真っ先に聞かれた。



「弘夜か…侑希なら帰った。」

「そうっスか…。もう遅いですもんね。」



淋しそうに呟き、「失礼します」と言って歩いて行った。




…侑希はかなり、下のやつにも好かれてんな。




ここにいるヤツらは何かと苦労したヤツが多い。


そしてそれをお互いに癒している。



それでも足りない部分を侑希に求めるんだろう。





あの、冷たさと暖かさが一緒に渦巻く魅力溢れる女に。