自宅から持ってきていたノートに、落書きではなく僕は自分の思いを書く決心を僕はした。

白くて何も書いてないけれども僕の言葉が書き込めるすごく大切なノートだ。

僕はノートに未来を描くのだ。

大人になるという事はどういうことなのだろう。

大人になるとどうなってしまうのだろう。

想像の世界は現実とは違うのだ、だからだから考えても仕方が無い。

けれどもドラム缶にいるとすごく自分なりに不思議な事や気付かなかった事ばかり思いついてしまう。

すごく自由だ。すごく気持ちがいい。だからそれを書き留めるのだ。そしてそれを未来の自分に託すのだ。
そうだそうなんだ、そうやって僕は未来の自分と話が出来るのだ。

僕がそんなことを考えていたら向こうから一人のお婆さんがすごくゆっくり地面を見詰めながらやってきた。

あまりにフラフラしていたので、『杖とか荷台とか使えば楽なのに』と考えていたら、隠れるのを忘れてしまった。

もう、うんざりだ。

またしても新たな人に僕の居場所がばれてしまった。

確かに独りぼっちになるのは怖いけれど、誰にも知られず、独りでいたい時があるのだ。

それを人は思春期に感じる独特の疎外感とか何とか託けて理解しようとする。

けれどもそれは決してそう言う物ではない。

何か実質的に独りになりたいのだ。

自分に陶酔して理解されない自分に酔いたいわけではない。