それから数週間後の日曜日。


いよいよ今日は引っ越しの日。

既に荷造りが済んで
がらんとした部屋を見渡す。



これで、アイツとの思い出も
綺麗さっぱりなくなるのか…

やっぱり八年間も付き合っていただけあって
少し、寂しい。




「…って、ダメダメ。
吹っ切る為に引っ越すのに
感慨に浸ってちゃ意味ないじゃん」



私は残ったボストンバックを肩に掛けて
部屋を後にした。