どっ、どっ、どっ、どぉしよぉぉぉ。

課長は腕を組んで、窓辺に寄り掛かり不敵な笑いを浮かべてる。

ケロヨンのあの時のつぶらな瞳を思い出す。

ああ。
恐るべしケロヨンマジック。

私ってば、何でも正直に話しちゃったんだなぁ、きっと。


「あ……あの……それは、です……ね……」

しどろもどろ答えようとしている間にも、課長は、ニッコリほほ笑む。

「まぁ、俺がみんなからなんと言われているか大方の想像はついていたが、まさか、直部下にまでそう言われていたとはな」


ああ……
課長……
その眩しい笑顔、なんか恐すぎです。


密かにベッドから降りてここはひとつ、土下座でもすんべ、と思った時、

ポンポンポ~ンポ~ン♪

部屋のチャイムが鳴る。


「来たようだな」


課長がベッドルームを出て行き、隣りの部屋の扉を開ける音が聞こえる。


「おはようございます。奥田様」


課長の名前を言いながら入って来たらしいホテルマンの声は、妙に親しげだ。

もしや、料亭に続き、ここも常連なの??

さすが年収3,500万円(←先週の査定で大幅にベースアップしたらしいと佐久間さん情報)


ベッドから降りてこそっと、扉の翳から隣の部屋にいる課長の様子を覗く私の目の前をワゴンが通る。

その上には、銀の蓋が被った食器が置かれている。


も、もしやこれはっ!?

思わず後ずさり、背中に壁にドンと突き当たる。

扉を開けて入ってきた課長が、こっちに来いと手招きしてる。


「今朝はルームサービスにしたぞ。お前は寝てていつまで経っても起きないし、何を食べたいのかさっぱり分からなかったからとりあえず、和・洋両方用意してもらった。好きな方を食べなさい」



……リ、リアルプリティーウーマンだ!