次の日の昼休み。


「果歩りん、明日の放課後大丈夫?」


恵美ちゃんが満面の笑みでそう言う。


「え……」


はは、と笑い、首を傾げて何のことか分からないという顔をする。


「隣のクラスの男子達とお食事会」


にっこり笑いながら箸を私に向ける恵美ちゃん。


私はその言葉を聞いて、無意識に周りを見渡してしまった。


……早瀬君。


よかった。


……いない。


「果歩りん?」


恵美ちゃんと玲奈ちゃんが、急に挙動不審になった私の視線を戻させる。


「あ、ああ。
ど、うしようかな。
やっぱり私……」


「固くならなくていいから。
ただのお茶会だと思ってさ。
うちらと仲いい奴らばっかりだから気を遣う必要無いよ」


恵美ちゃん達はそうでも、私にとっては……。