ケータイ小説 野いちご

27年後の王子様

【27】











初恋は、幼稚園のきりん組で一緒だったタツヤくんだ。




あの頃は私より背が小さくて、ちょこまかと走り回る小動物のようだった。



タツヤくんとは小学校が別々で、卒園したら会えなくなってしまう。






私は、バレンタインデーにチョコレートを贈った。






しかし、恥ずかしがり屋だった私は直接渡すことが出来なくて。




母に協力してもらい、タツヤくんの自宅へ郵送するという子供らしくない手段を取ることになる。







私は、自分の名前も書かなかった。








2月14日、
タツヤくんの元には差出人不明のチョコレートが届いたことだろう。




私の初恋は、呆気なく幕を閉じた。







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