4月。


私は体育館に、

先生は体育館のステージ上に居た。




今日は始業式。

その前に、この学校を離れる先生方のお別れのスピーチがあった・・・。




司会の先生に促され、先生はステージ中央にある、マイクへと移動し、ゆっくりと話し始めた。


「・・・えぇっと、、、。
 僕がこの学校にいた5年間は、今振り返れば、とても長くて、短い期間でした。

 そして、その5年間で出逢えた君達とは、とても大切な時間を一緒に過ごしてきたと思います。 ありがとう。

 授業で、授業以外でも、時には厳しい事を言った事もあったかもしれません。 だけど、それらを君たちは全て素直に受け止めてくれてた。

 そんな君たちは何時までも僕の最高の生徒です。
 ありがとう。」



先生は、

新しい季節の知らせを教える南風と共に、私の元から去っていった。

私の心を奪ったままで・・・。