放課後。

人の数もまばらな食堂に、私はいた。


「うーんっ、、何にしようかな?」


おぼんと小銭を片手にメニューとにらめっこしてると、後ろからコツンと頭を叩かれた。


「んんっ、、?!」


振り返ると、


「よぉ。今からメシ?」


渡部先生が笑って立ってた。



「う、、うんっ。」

「何にすんのっ?」

「うーん、、それが困ってて。 どれも美味しそうで、、。」

「えーっと、、オレはぁ、、」

「どーせ定食でしょ? 唐揚げだもんっ」

「お、おまえなぁ~、、、よーく知ってんじゃん!!
 おばちゃん!唐揚げ定食2つね!!」

「え?・・・2つ?」

「おぅ。 2つ!
 オレとお前、葵の分だよ。」

「えーーーー?! 勝手にぃ~~!!」

「ハハハッ!!!」


高笑いする先生の後を、怒りながら私は付いていく。
いや、怒ったフリをして付いていく。