私はルキアらに連れられ、魔界の地に踏み込んだ。


まだ自分の置かれてる状況を把握しきれていないけど、ただ待ってることは出来ない。


私たちはしばらく、モーガンの家で身を潜めることになった。


「さらわれたとしたら、どこにいるか心あたりとかないの? 」


モーガンは瞼を閉じながら、水晶の前に座る。


水晶は何かを表すように、揺らめくように青く波を打ちはじめた。


とっても綺麗な色で、水…なんか海の波みたい。


「もしかしたら、シーラスにおるかもしれん 」


モーガンが目を開きそう呟くと、水晶の色は消え、元の透明に戻った。


シーラス?


「人魚の湖だ。 ここ最近、人間界に出入りしている噂もある 」


ルキアの表情が強張った。