冷たい風が肌を過(よ)ぎり、街では色とりどりのネオンが輝く季節になった。




彼が再び転校生として現れて、私は正直戸惑いを隠せなかった。




どんな顔をして彼を見たらいいのか、分からなかった。




挨拶が終わり、席へ付いてからも、私たちは目を合わす事もなかった。




聞きたい事は山ほどあったのに、彼のオーラに負けてしまった。




初めて出会った時のように、彼は私に威圧的な背中を向けていた。



前みたいには、戻れないのかな。



私を助けて、後悔でもしてるの……?




時の流れが、2人の間に自然と距離を作ってしまったように思えた。