■9■ 「文化祭?」 「うん。来週の日曜日ね」 すっかり秋らしくなった、10月の初め。 オニ高の授業を終えたアキと、あたしは夜道を並んで歩いていた。 空気が冷たく澄んで、星がキレイな夜。 「うちのクラス、屋台風カフェとかいう模擬店することになってさぁ。内装やたら凝ってるから、準備が大変で」 「それでこんな時間まで学校に残ってたんだ」 「そ。も~ぉ、クタクタだよ」