コツン、コツン、コツン、コツン、 一定の間隔で鳴る、ヒールの音。 コツン、コツン、コツン、コツン、 それは、薄暗い廊下に響き、普段よりも大きく聞こえる。 コツン、コツン、コツン、コツン、 唯一の光源は、窓から射し込む太陽光のみ。 コツン、コツン、コツン、コツン、 その音は、 <総領室> と筆で書かれた、木製の大きな扉の前で、 ――――――――コツン 止まった。 キィィィィイ