草木も眠る、丑三つ時。
二人の男女が、一軒の家の前に立っていた。

『ここ、だな』

灑梛は瑞希から渡されたピッキングの針金を使い、

―――――――カチャ

あっという間に家の鍵を開けた。

「しっかし、お前そうゆうの昔っから得意だよな」
『んー?あぁ、ピッキングのことか?当たり前だ。私に開けれない鍵は無い』

そうして二人は、暗闇に身を滑らせた。