これが夢だったら良いのにと、目を覚ましたのは見慣れない古びた茶色の天井。

窓からは光が差し込んでいる。もう朝なのかと感じる一方で、

これは夢なんかじゃなかったと衝撃を覚える。背中には敷布団、腹部には掛け布団。

それぞれが素肌に直に触れていたから。

裸で寝るなんて俺の意思でやった事なんて一度もなかった。

広いであろうこの部屋の中心に敷かれた布団に俺は寝かされている。

首だけを動かして辺りを確認しても、そこにいたのは俺だけだった。

まぶたが妙に重い。結構泣いたからか?

身体を割って入って来た時のあの痛みが、思いだされる。

恥ずかしさと怖さで思わず俺は布団の中へと潜り込んだ。