一日はあっという間に過ぎる。


1‐Aのわたしと1‐Dの月城君…。


3つ先のクラスの彼とはこの日、廊下をすれ違いもしなかった…。


「白ちゃんくら~い…」


机に突っ伏したわたしのつむじをぐりぐりして、美華がわたしにのし掛かる。


「……みかりんおも~い…」


そんな非難の声すら元気なし。


「失礼ねぇ。…で、なんなの?」


わたしのほっぺをひっぱりながら美華は先を促した。


「いひゃい~っ。…だって、今日一日顔すら見えなかった……」


わたしのがっかりした顔を見た美華はプッと吹き出した。


「なによそれ~!んなの弓道場に行けばいいじゃない!」


「………」