ドクン、ドクン―…



心臓の規則正しい鼓動が私の耳にはハッキリと聞こえる



そして、先生の香りがして…身体中が更に熱くなる



わたし…先生に抱きしめられてるの?


頭でそう理解するのは、遅くなかった


背中に回る腕や、密着する身体


暖かい体温、すべてが私を襲って来て


今起きてる事に何も出来ない




「千尋…せ、んせ」



そう、名前を呼べばさらに強く抱きしめられて…


バクバクと鳴る私自身の胸の音が聞こえてないか、不安になる




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