.....な、な、なにこの家...



あたしはタクシーをおりて
今、目の前にある建物に唖然とした。


あの...どこにこんな土地があるのですか??

と言うくらい大きな大きな...家。




...なんか門すっごいでかいし。




あたしは開いた口が塞がらない状態のまま
固まっている。




「....インターホン..」


陽希のしんどそうな、
ちまちまとした声で我に返った。




「あ、インターホンか。」


あたしは陽希を担いだまま
おそるおそるインターホンを押した。


ピーンポーン


「はぃ。」


優しそうな大人の女性の声がした。



「あっ、あたし....成瀬陽菜と申しますっ
えと...陽希くんが熱出しちゃったみたいで
家まで連れてきました....。」


「ええっ!?そうなの!?ちょっと待っててね。」




ブツっとインターホンが切れるとほぼ同時に
大きな門が開く。



すると、背が高く、若そうな男の人と
さっきの声の主であろう若そうな女の人が
走ってきた。