存在権利、それは生まれて来たもの全てに有する権利だ。
生きているものは全て存在権利を有している。よってそれを阻害する事はあってはならない。

つまり、人間、動物、昆虫、草花、全ての生き物の生命を奪ってはならないのだ。

しかし、一つだけ例外がある。
食物連鎖だ。

どの生物も、栄養を摂取しなければ生きられない。自分が生きる為には生命を奪うしかないのだ。

それはとても重い事。
この飽食の時代、忘れられそうになるありがたさ。
口にする物全てに命が宿っているのだ。

私達はこれまでに、数え切れない命を食して来た。そして、私達に食べられた生命達も、生命を食べて生きてきた。

私達人間は食物連鎖の頂点にいると言っても過言ではない。
つまり、私達の下には膨大な生命が犠牲になっているのだ。

沢山の犠牲の上に私達は生きているのだ。生かされているのだ。

それを知った上で、考えてもらいたい。
私達の中の生命達は死にたかったのだろうか?

いや、きっと生きたかっただろう。しかし、それを食べた別の生命もまた生きたかったのだ。その為に、片方の生命は存在する権利をもぎとられ、片方を生かす糧となったのだ。

生きたい物達が連鎖し、私達にたどり着いた。
その私達が死にたいと嘆くのか?

生きているだけで、私達は数々の命を背負っているのだ。
それらを全て、捨ててしまうのか?

その罪を、全て背負いきれるのか?

生きているだけで背負う罪は生きている事で許されるのだ。

死にたがり達、存在理由ができたじゃないか。
命を無駄にしない為、それだけに生きればいい。