ふわふわな黒髪。

すらっと長い手足。

整った顔。

切れ長の瞳。


プラス勉強も運動もそつなくこなせる、という。



このモテる要素ありまくりな人

――黒川 冬夜くん。




「好きなんだけど」



その人が私に告白をしてるのは、私の幻聴だよね?




「え、えっと
も、もう一回言ってくれますか?」



絶っ対、幻聴なはずだよ。


それか空耳が聞こえちゃったんだ!!


うんうん、と一人頷く。




「……好きなんだけど」



――だけど。

聞こえたのはさっきと同じ台詞だった。