「美月もついてきて」

「でも…」

「お願い!」

上目づかいで両手を合わせる萌。

今まで、萌のお願いを断ったことなんてない。



「うん…」

渋々うなずいて立ち上がるあたし。

「ありがと」

萌は安心して笑顔を見せる。

親友に頼られると、断ることができない。

あたしは、萌と一緒にあいつの席に向かう。



「瀬戸内くん、ちょっといいかな?」