side 渉



「私を求めて…。」



実桜が今にも消えそうな
声で呟いた



一体何があったのだろう



俺はどうしたらいいんだ。


男として女がこんなことを言ったら理性が持たないだろうけど…




俺は男としてではなく俺として実桜に触れたいと思っている




本当はいけないことなのはわかってる。




お互いを傷つけることなんてわかる



でも、俺は実桜に何かを惹き付けられている。


まるで磁石のように…




実桜が笑うと俺の何かがうずく。