「陸~!!こっちこっち」


「待てよ~。由奈はスゴイなぁ」


今日は、陸を連れて山を探検するんだ。


私の、とっておきの場所を教えてあげるの。


「陸は男の子でしょ?もう6年生なんだから、私より先を歩かないと!!」


「そんな事言ったって・・・」


陸は息を切らしながら、山の坂道を登ってくる。


都会育ちの陸は、山登りをしたことがないんだって。


「もう!もう少しだから、頑張ってよ」


私は少し先で立ち止まると、陸が追いつくのを待っていた。