「さわらないで」

キミに拒否された。

かわいい顔が歪んで、ポロポロと涙を流してた。

あんな辛そうな顔をする、春花ちゃんを初めて見た。

オレは何も言えず、何も出来ず…

そう。
何も出来なかったんだ。

『話がしたい』
震える手でメールを送ったけど、

キミからの返事は、
最も聞きたくない
『ごめんなさい』だった。

昨日の事なのに、頭に霞(カスミ)が掛かったように、頭がボンヤリとする。

胸が異常に苦しい。

オレ。
何しに行ったんだっけ?

あ、そうだ。

春花ちゃんに早く会いたかったんだ。

「頑張ったね」って
誉めて欲しかったんだ。

春花ちゃんに、春花ちゃんだから、一番に会いたかったし、いっぱい誉めて欲しかったんだ。

そっか。オレ…

今頃、自分の気持ちに気付いても遅いのかな?

春花ちゃん、オレ。
春花ちゃんが好きです。


************

自分の気持ちに気づく前に失恋しちゃった? 葵くんでした。頑張れ。



気持ち*end