「浩介、急ぎの仕事だよ!」

3つ上の姉貴の"カナ"にそう言われ、カナのマンションにいきなり拉致られて早2日。

葵ちゃん、黙々と仕事をこなしています。

オレの仕事は、いちおうデザイナー。 若い女の子向けの商品がらみの依頼が多い。

今回は、姉貴の知り合いからの依頼で、時間も少ないからオレを監禁したらしい。

「だって。浩介はアパートにいると、なかなか仕事に取りかからないじゃない。料理作ったり、遊んだり、遊んだり、遊んだり…」

人聞き悪いなぁ。
でも。確かに当たってるんだよなぁ。怖いお姉様には反論出来ず。

だから黙々と仕事するしかない。

でも。今回の香水用の瓶の依頼書を見て、ピン!と来たんだ。

何故か、頭に浮かんだのは、春花ちゃんが使う仕草。

そうだ。春花ちゃんに似合うのを作ろう。

オレ頑張ったらさ。
「頑張ったね」って
春花ちゃん頭ナデナデしてくれるかなっ?

おおっ。
頭が冴えて来たぞ。

頑張るぞ~。おー!!

「浩介どうしたの? 急に張り切っちゃって?」

うっほほ~い♪

「………」



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勝手な妄想のご褒美を期待して、俄然やる気になった葵くんでした。


お仕事*end