「ねぇ、シキ。
そろそろここから出してよ」



ルカのことをとことん調べてやると意気込んだのに。


あの後ルカに首根っこを掴まれ

私は部屋に放り込まれた。


『貴様はここで大人しくしていろ。
呼吸もするな』


理不尽な言葉を残し

まるで、生ゴミでも捨てるかのように。


「申し訳ございません、サラ様。
ルカ様のご命令ですので」


シキは、ふて腐れる私を見て本当に申し訳なさそうに眉を寄せた。


私は椅子に座り机に顎を乗せ、シキを見た。


「どうして私が監禁されなきゃいけないの?」


「ルカ様がここまで用心されるのは、本当に珍しいことなのです。
きっと、あのお方が絡んでいるんでしょう」


「“あのお方”って、もしかしてさっきシキが言った“ヘイリ”ってヤツ?」