首に貼ったバンソーコ。


「どうしたのソレ」

「ちょ……ちょっとケガしちゃってサ」

「へぇ~?

そんなとこどうやってケガするのよ?

素直にキスマークって言わんかいッ!!!」


周りの人に見られたくなくてバンソーコで隠したら、逆に見抜かれやすくなって困っている。


まだくっきりと首筋に残っているあの人の印。


付けられてから数日経つのに、その痕はまだ熱を帯びたままだ。


その痕に触れる度、ドクンドクンと心臓が激しく動いて、胸がぎゅうっと苦しくなる。


「あんたまさか彼氏できたの!?」

「できてないよっ」


学校に行けば毎日のようにネタにされる。


もうウンザリ。


余計なことばっかりして、ほんっと最低な男。


そして今日、その最低な男に部屋へ招待されて喜んでいる私は、最高に馬鹿な女だ。