* * * 「―――はぁ……」 深く吐き出した溜息が、低い天井に染み渡る。 改めて視線を戻すも、置かれた状況に回復の兆しはない。 目の前で穏やかな寝息を立てる彼女を見る。 やはり可愛い。 「―――はぁ……」 今日に入って何度目の溜息だろう。 しかし溜息でもついていないと理性を保てそうにない。