「私……ね。 男の子が苦手なの。 いままでも、ずっと女子校に通っていたし。 それでね。お父さんが、私の“男嫌い”に不満を持っていて。 その理由がなんか……将来、私が結婚しないと困るとか言って。 私のお父さん、社長なんだけど、会社を私の夫になった人に継がせたいらしくて……」 私が男子校に来た理由をほとんど、八王子くんに話し終わると、 また、八王子くんが近づいてきた。