その日は家に帰っても色んなことが頭をぐるぐる回って、頭が痛くなってすぐに眠ってしまった。




――――――――…



翌日、ダルい体を無理矢理起こし、妹と弟の為に朝食とお弁当を作る。

でもやっぱり昨日の事を考えてしまい、いつもでは考えられないようなことをしてしまった。



ガシャンッ



「姉ちゃんどうしたんだよー」

「あちゃー…ごめんごめん、すぐ片付けるから!」


呆れ顔の弟が私の割ったお皿の残骸を見つめているが、手伝ってくれる様子はない。


「有也、触っちゃダメだよ?」

「触らないよぅー」

甘えん坊な下の弟は、未だに座っている幼児用の椅子で足をぶらぶらさせている。



「お姉ちゃん、掃除機持ってきたよ」

「有莉ありがとうー!」

しっかり者の妹は流石に行動が早い。まだ小学生なのに、実に良くできた妹だ。





割れた皿を片付けながら、王子に言われた事を考える。

『僕と付き合ってほしいんだ』?

何で、私が、王子と?



しかもヤツは私の体操服を…

ああもう考えたくない!


あんなにモテモテの王子が変態だったなんて…!