ポタ、ポタと水滴が頬に落ちる気配がして、僕は飛び起きる


「こ…こは、っ…!!!」


勢いよく起き上がったはいいが、全身に痛みを感じ、僕は顔を歪める


「…っ、ガラスか。」


よく見れば、周りにガラスが大量に散らばっており、僕は体中切り傷だらけであった


上を見上げれば、先が見えず、あんな高さから落ちたのによく無事だったなと驚く


「はぁ…、無事なんですかぁ?」


少し驚いたが、声が聞こえてきた方向にゆっくりと目をやる





「え…、メイド…さん?」



そこに立っていたのは、黒いストレートな髪をして、メイド服に身を包んだ女性だった

その目はだるそうに僕のほうに向けられている


「無事ならいいんです………はぁ。」