【[第二節]とほぼ同時進行】


―2年1組教室―


(樫家SIDE)



俺は教室の一番窓際の自分の席に座っていた。


樫家:
「ふぅ………」


すぐ隣の席には、仲の良い女子生徒共が黄色い声を上げてくっちゃべってやがる。

……耳障りだ……


樫家:
(……ったく……)


“友達”と仲良く教室で笑い話をする。

何てのは、俺にはほとんど無縁の世界だ。

余計な言い回しを省いて言えば、正直、俺に“友達”と言える仲の生徒なんていねぇーからなぁ……

作ろうと努力した記憶もないが……


樫家:
「……………」


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