何かをしてもらうのが当たり前。
何かを買ってもらうのが当たり前。
そんなアホなアタシ。



そんなアタシが、ホストの為に何かをしたいと思った。
大きな間違いの始まり。

ひたむきに、寝る時間を削って働くホストが、アタシにはもうただのホストに見えなかったんだね。

喧嘩もした。
付け回しが悪いと怒ったこともある。
もう行かないっ!


そう思ったのに
でもまた行ってしまう…。
アタシの席は毎回10万越えコース。
なのに担当はあんまりつかない。
普通に思えるでしょ?
忙しいならば。
担当の卓が被ってるなら。

でも違う。
役職柄忙しいのはわかるけど、
何本もシャンパン入れながら
やっぱり悲しくなる。
淋しくなる。
アホらしくなる。



でも好きなんだよね。
そんなホストのことが。

しばらく恋愛とかしてなかったから、この感情が恋なのか愛なのか情なのかすらわからない。

でもアタシは部屋借りて、ヒモでもいいから飼いたいと思った。


でもアタシにも事情がある。
病気のせいで、東京から実家に戻ってきたばかり。
親ももう実家にいろって言ってる。
アタシが住むにあたって、部屋を改造してもらった。
嫁に行くならともかく、今更出れるのか…。



でもアタシは病気から逃げたくない。
アタシは働きたい。
キャバ嬢に戻りたい。


こんな寒い田舎でキャバはできないし、
前の店でのいろんな事情もあって、もう地元では働けない。
というか地元にいれないのは事実。
存在するだけなら可能だけど、
それじゃお金は貯まらない。