澄みわたる青空、熱くも寒くもない気温、そして開放的な空間である屋上。

この3つがそろうと――――。


「あ゙ーーー!!暇!!」
伸びをしながら大谷陽人(俺)は叫んだ。

「別に叫んだってこの状況は変わらねーぞ。」
ゲームに熱中しながら適当な返事をするのは桐谷修吾。


「わかってるけどさー、暇なものは暇なんだよ。」


「寝てみたら?」永田章斗は本を読みながら軽く鼻で笑った。

ムッとしながら俺は
「寝るのも飽きたから言ってんだろ。」と答えた。


天気、気温、そして快適な空間がそろうと、
人は暇になる。

どこかの誰かさんが言ってた言葉だ。


突然、勢いよく屋上の扉が開いた。