――――次の日。



母は朝からバタバタと準備をしていた。



雪兎は朝が弱い為、ぼ~っとしながらそれを眺めていた。



その横では時春がさりげなく母の手伝いをしている。



ハルはえらいなぁ…と思いつつ、今だ夢の中にいるような感じで



――――気付いた時には、玄関にいた。



「ハル君、どうもありがとう。

それじゃあママ行くけど…、ハル君にあんまり迷惑かけるんじゃないわよ!?」



「………!?」



ビシリ!!と、雪兎を指差し、母は嵐のように旅立って行った。