「理子〜、カラオケ行かない?」


放課後、純ちゃんにカラオケに誘われる。


行きたい!


行きたいんだけどね…。



「ごめん、今日…つーかしばらくは放課後時間ないや」


ははって残念そうに笑う。


「え〜、なんでぇ?行こうよ」


「本当にごめんね!また時間が出来たら埋め合わせするから」


本当に私だって行きたいんだよ〜。


でもアイツの言うことに逆らえないんだもん。



「分かった〜。じゃあね、理子」


バイバイと手を振って教室から出ていく純ちゃんと別れた。



はぁ〜…と溜め息を吐いて私も教室を後にする。



のそのそと重い足取りで成瀬くんのクラスに向かった。