ある日の昼休み。





「花、センセー呼んでる」





黒沢からそう言われて教室を出ると。

なぜかその黒沢に手を引かれ、空き教室に連れていかれる。

そして。





「なんッ…!?」

「しーッ。黙れって」





私は黒沢の腕の中へと抱き寄せられ。





「ちょっ…黒沢ッ!?」

「花、うるさい」

「だって黒…ッ!!」

「ちょっと黙って」

「ちょっ、やめ…ん…ッ!!」




黙らせるためか。

黒沢は私の口を塞ぐようにキスをする。





「やめ…ッ」

「まだ」

「先生呼んでるって…」

「大丈夫」





唇が離れた隙間から。

漏らすように発した言葉は。

黒沢の口内に吸い込まれ。

上手く言葉にならずに消えていく。