今、目の前にりょうが寝てる。






寝息をたてながら気持ち良さそうに・・・・。






でも・・・・目覚めたらりょうはなんにも覚えてないんだよね・・・・。







神様っていじわるだね・・・なんでこんな時にりょうを離そうとするの?







こういう運命なの?





全然わかんないよ。







あやは一人、りょうの両親が来るのを泣きながらまっていた。









ガチャ






キィー







「あ。」




りょうのお母さんとお父さんが息を切らしながらこっちを見てる。






「あ。あなたが・・・・あやちゃん・・・・?」







お母さんがハァハァいいながらあたしの名前を口にした。





「あ。はい。」







なんであたしの名前知ってるんだろう・・・・。







「りょうは!? りょうは大丈夫なの!?」





必死にあやへ聞く。






「あの・・・・命はとりとめたんですけど・・・・・。」





涙が溢れて視界が見えない。





ちゃんと言わなきゃ・・・・。






「何か・・・あったの?」






お母さんがあたしの涙をぬぐってくれながら言う。







なんて優しいお母さんなんだろ・・・・。







「じ、じつは・・・・ヒック・・・・りょうは・・・・・うっ・うっ・・・・き、記憶・・・・喪失に・・・・なっちゃったんですぅ・・・・。」







泣きじゃくるあたしの頭を胸に当ててくれて優しくなでてくれるりょうのお母さん・・・・。








手が震えてる・・・・。