「ん…」

あれ…いつの間にか寝ちゃってたんだな…

あたしはソファーに寝転んでて、上に毛布がかけられていた。


「許さねぇ、狂羅…再起不可能にしてやるよ…」

誰かの話し声で、意識がハッキリとし始めた。

どうやら遼の声みたいだ。


「遼っ、大ちゃんは!?」

ハッとする。

大ちゃんは、どうなったの…?

「美憂…悪いな槙、後でまたかけ直す。」

携帯を閉じて、あたしの目線に合わせるように座った。

「大智はまだ手術中だ。でも大丈夫、大智ならこのくらいのことで死んだりしねぇよ…」

悲しそうに笑った。


「まだ手術中なの…っ?」

「あぁ…」

「もう2時間以上経ってるのに…」

「大丈夫だって。美憂疲れてんだろ?手術終わったら起こしてやっから寝とけ。」

「遼だって疲れてるでしょ…?」

あたしより後から来たってことは、全く寝てないってことだよね…

「あたしもう大丈夫だから、遼の方こそ休憩してよ。ね?」