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「よしっ!出来たー!」

最後のひまわりを飾り終わった遼が、椅子にドサリと座った。

「お疲れ様。」

「お、サンキュー。」

机に全員分の飲み物を置くと、みんなすぐに手をつけた。

宣言通り、遼はすべてのひまわりを、1人で飾り付けた。

大ちゃん、槙、あたしは、食器を片付けたり、テーブルクロスをしいたり。

開店前日の、最終準備を済ませたところだった。


「間に合って良かったね、最初はどうなるかと思ったけど。」


「だな…。 もう夕方だし。結構時間かかったよなー…」

遼が窓の外を眺めながら言った。

外はもう夕日が傾いて、オレンジ色になっている。

「明日から開店だな。」

「あぁ。」

大ちゃんの顔が、心なしか笑っているように見えた。

「頑張ろうねっ、大ちゃん。」

「おう。」

少し微笑んで言った大ちゃんの顔が、目に焼き付いた。

これから先、何があっても、大ちゃんとならやっていける気がした。

「遼、夕飯の材料買いに行こうぜ。」

「ん、あぁ。いいよ。」