「ただいまぁ~……」


「遅ぇんだよ。俺を待たせんな」


「……へっ!?」


家に帰ると、リビングのソファに座っていた蓮は不機嫌そうにあたしを睨んだ。


ていうか、遅いって何……?


授業を終えて、その足で本屋さんに寄って家に帰っただけでしょ?


寄り道した時間はものの30分。


待たせんなって、待っててなんて頼んだ覚えないのに!!


っていうか、なんか……怒ってる?


あたし、怒らせるようなことしたっけ……?


ううん!!してないはず。


じゃあ……なんで?


蓮が不機嫌な意味が分からずに、あたしは首を傾げた。