ハネノネ 第四章







僕らの関係は、その後も特に変化はなかった。


恋人同士のように、抱きしめ合ったりキスをしたりという、そんなことは一切なく


ただ、手を繋いでいた。


それだけだった。



それ以上を求めないし、必要もない。


お互いの存在さえ確認できれば十分だった。




この状況のことを、姉に報告するべきだろうか。


まぁ、ほぼ姉のせいで自分の感情に気付かされたのだから、なんとなくわかってはいそうな気もするが。




ここ最近、ハネも降ってないので外に出るのも非常に過ごしやすい。


とりあえず「やましいことは一切していない」ということだけはわかってほしいので、外に出やすいこの機にコウスケの様子見がてら一言報告に行こうかと思った時、玄関から音がした。



そこには、髪をボサボサにして呼吸を荒げている姉の姿があった。