……と、興奮から約十分。

一通り部屋も見てすることがなくなったあたし達は、リビング(と思わしき部屋)にそれぞれ座り、黙りこくっていた。


「……ひま」


「どうかーん」


「あたしも…」


「そうだね」


かっくんも、無言だけど小さく頷いた。


「真緒たん犬飼うゆうとったやん。見にいかん?」


おっ。いいかも。

しゅっちゃんナイス!


「行こかっくん」


「…ん」


きゃ~~やったぁ!

かっくんが返事してくれた~♪


テンション上がりまくりでぴょんぴょん部屋中飛び回る。

そんなあたしをことごとく容赦なく、「ガキか」と斬り捨てるのは、紛れもなくかっくんでした。


「あたしも犬ほし~」


「僕は飼うのはちょっと無理かな」


あまり好きじゃないのかな?と思えば…。


「ハマって練習できなくなりそう」


…逆のようで。