寒さを感じて身震いをした。

いつの間にか
本当に眠ってしまったらしい。

部屋の中は真っ暗になっている。


「寝ちゃったんだ……」


ボサボサになった頭を
手ぐしで直しながら階段を下りる。

リビングから、姪の比奈の楽しそうな声が響いた。


扉を開ければ漂う良い香り。

夕飯が出来上がっている。


「出来たんなら呼んでよ」

「何回も声かけたのよ?でも降りてこないんだもの」

「寝ちゃってたの!」


お姉ちゃんに言われると何でも反論したくなる。