*雅人・side*





俺は馬鹿だ――


好きな女を目の前にしても
何もできなかった



それどころか

別れた彼氏の元へ連れて来たりして








おそらく俺は解っていたのだ



美城が俺一人を
見ることはけしてないことを




……好きだから

あの涙が応えたのかな