僕が崩れていると、突然周囲がゆれはじめた。

みるみるうちに、机が机じゃなくなって、椅子が椅子じゃなくなって、黒板が黒板じゃなくなって……。

あまりの突然さに唖然としていると、揺れてぶっ飛んできたであろう、机がやってきた。

あ、走ってるみたいだ。

そして僕は、覚悟をして目を瞑った。


……何も、起きない?

揺れもおさまったみたいだ。

僕はそっと、目をあけてみた。

「なんだ、これ……」

それは、もう教室ではなかったし、僕の地元でもなかった。

たぶん、日本でもないし、世界でもない。

まず、ここは地球なんだろうか……?

僕が目の当たりにしている風景、それは。


`耳の尖ったやつとか、ほうきに乗ったやつが普通に暮らしてる世界'だった。