今日は、早番の為に
朝からバイトだ。
 
朝が苦手な私の頭の中は
まだ、ボーッとしている。
 
バイト先に着いた私は
従業員入口から店内へ入る。

その途中、同僚達の話す声が
聞こえてきた。

「わたしがミオさんだったら
 もっと愛想良くするな
 
 だって、あの美貌だよ
 もったいないよね?」

「山ちゃんは、馬鹿だね
 
 男も女も、ちょっとぐらい
 陰がある方がモテるに
 決まってるでしょう
 
 ここだけの話だけど
 あの子

 二股ぐらい平気でしてる
 らしいじゃない」

「え〜、そうなんですか?」

「けっこう、男の前じゃ
 媚びてるんじゃないの」

二人の笑い声が通路に響く。