最近の私の唯一の楽しみは

大学の帰り道にある
カフェに寄ること。


最初の頃はカフェの美味しい
ホットココア目当てで
通っていたけど
ここ最近は大好きな人に
会うために来ていると
言ってもおかしくない。




カランカラン



カフェの扉を開けると
すぐ目に入った。



淡い栗色でウェーブのかかった
柔らかそうな髪に、
180センチはありそうな高い背。



扉の音に気付いて
振り向いた彼は今日も笑顔で


「いらっしゃい。雪菜ちゃん」



と私に言ってくれた。