私はカフェを出て一心不乱に走っていたら、大学の近くまで来てしまっていた。


「はぁ。はぁ。ズズッ。」

走って息が切れて、おまけに鼻水も出てるし、涙で化粧はきっとぐちゃぐちゃだ。

この姿、絶対誰にも見られたくない。



しかも急いで出てきたから、鞄は持ってきたけどお気に入りのコートを置いてきてしまった。



『寒っ。でもまさかカフェに戻って取ってくるわけにも行かないし、諦めて今度取りに行こう。今日はもう家に帰ろう。』



そう思ってまた歩きだそうとすると



急に体が背中から暖かくなった。